終わらないで Fantasy

どんな宝石より 心奪われたんだ

あまりにも目に余るブログに反論する件。【追記・訂正有】

どうも。

 

あまりにも目に余るブログを読んでしまった。そしてそのブログに煽られるがままに半分洗脳のような形で思考停止状態で行動に移してしまってる人があまりにも多かった。

 

先に言っておく。かなりキツいことを言う。言葉を選んで最大限気をつけるが、読者が0人になってもいい覚悟で言う。

 

そのブログは、あるグループのビルボード対策ツイート、公式アカウントのリツイート、MTVへのリクエスト等を目的としたアカウントの作成の勧め、いや、ほぼ斡旋に近い内容だった。そのグループの名誉のためにもグループ名は伏せる。そう言うアカウントにも特有の名前がついているのだが、ここでは仮名として「ネット対策垢」としよう。内容は要するに

・そのグループが某韓国アイドルグループのように世界的なグループになるために、今のオタクにはSNS対策が足りない。だからネット対策垢を作れ。ネット対策垢を作っていない奴はヘタレで根性無しでグループのために何もしてない役立たずだ。叱られるべき存在だ。

・そのグループの最新シングルがビルボードジャパンで1位になれたのはネット対策垢のおかげ。ラジオで流れるのもそのグループの影響力や人気ではなくネット対策垢のおかげ

・MTVで他のグループの曲が流れてるのにそのグループが流れない。だからリクエストを送れ。流れればネット対策垢のおかげ。感謝しろ。

・いつかそのグループが世界的なグループになったらネット対策垢の勝利。一緒に勝ちたいだろ?ならネット対策垢を始めろ。 

嘘みたいだが本気でこんな内容だった。文体はマルチ商法新興宗教の勧誘のようだった。盛ってない。本当に目を疑った。

 

まず真っ先に違和感を覚えたのは筆者のブログ拡散ツイートのコメント。

「これを読んだ人は私に怒られるか褒められるかのどちらかだ」

なぜ応援スタンスを、ただのオタクに説教されなきゃいけないのだろうか?オタクと言うのは無責任な愛を注げるものだ。執拗なストーカー行為やルール違反さえしなければどんなスタンスで応援していて良い。いつからそのブログ主はオタクの価値を値踏みできるほど偉い立場になった?オタクに上も下も無い。

 

導入として某韓国アイドルグループ(こちらも名誉のために名前は伏せる)と比較をしていたが、韓国と日本のアイドル事情の違い、ちゃんと理解しているか?ジャニーズ事務所の方針、理解しているか?

韓国は国を挙げて自国のアーティストを世界に売り込むために全力を注いでいると聞く。デビューに向けたレッスンは想像を絶するほどキツい。デビューを決めるオーディションでファンの投票が命運を左右することも少なくない。音楽番組で1位を取るためにはYouTubeの動画の再生数が大きく影響する。そういう文化もあってSNSの対策や投票の文化が定着しており、韓国アイドルは世界でも活躍している(という見解)。

【追記・訂正(2021年7月20日)】Twitterで、当ブログを読んで下さった方が、韓国芸能界について私の認識の誤りを丁寧に指摘して下さった。韓国の国内市場は主にヒップホップや演歌が覇権を握っており、いわゆるアイドルを筆頭としたKPOPは国内需要を得られず輸出産業と化している(これは10年ほど前にKPOPブームが日本で起きた際に情報番組で見聞きした記憶がある)。韓国政府は業界に口出しはするが、金銭的な援助はしない。事務所に干され、ある日突然解散させられることも珍しくないため、ファンは世界進出だけでなく、推しが酷い目に遭わないためにもSNSの対策や投票に力を入れているそうだ。原文と実情と齟齬があったことについては、本当に申し訳なかった。謹んでお詫びし、訂正する。そして、丁寧に教えて下さった方に心から感謝申し上げたい。

一方のジャニーズ事務所。最近やっと本格的にYouTubeに音楽動画を解禁。サブスクはごく一部のグループ以外はOBやJr.も含め未解禁。ファンクラブは海外の住所からは入れない。基本ライブは国内ツアーが殆どで海外でのライブはかなり少ない。これで事務所が世界進出を本気で積極的に目指してると思うだろうか?更には日本政府が日本のアイドルを世界に発信するために全力でバックアップしているわけでもない。新グループデビューにあたってのファン投票もほぼ無い(日プは韓国のオーディション番組の日本版なのでここでは除外)。YouTubeの再生回数がMステその他の音楽番組の出演に大きく影響するわけでもない。

アイドル文化の違いや事務所の方針を考えずに勝手に他界隈のグループをライバル視して目標を定めるな。根本的な文化や環境が異なる界隈を比べるだけ野暮だし、目標を決めるのはメンバーと事務所だけで十分だ。ファンは黙ってその目標を応援する。(勿論本人の口から「某韓国グループのようになりたい」という明確な発言があるなら話は別)

そうやって勝手に定めた目標のために作ったアカウントを他人に斡旋して、それに従わない人に「ヘタレ」だの「根性なし」だの言うのは、もうここまでくると暴言だ。自分勝手にも程がある。ネット対策垢を作るのは(まあ色々思うところはあるが)その人の勝手、否定はしない。ただ、「自分と考え方が違う」と言うだけでその人を見下して「グループのために何もしていない人」とレッテルを貼るのはいくらなんでも横暴過ぎだと思う。そもそもファンはグループのために何かしなければいけない義務を背負っている訳ではない。義務がないからこそ楽しく応援できている人だっている。

 

ビルボードジャパンで新譜が1位になったをネット対策垢だけの手柄にしていたのも頂けない。1位になれたのは、CDを買った人、CDをパソコンに取り込んだ人、曲についてツイートした人、YouTubeの動画を再生した人、最高のパフォーマンスをしたメンバー達、一生懸命曲を作って売り込んだ事務所やレーベル全ての手柄ではないのか。更に、ビルボードジャパンの評価を読むと「フィジカル(CDの売上)の数字が大きく影響した」と言う旨が書かれているのだが、ツイートや動画再生に勤しむネット対策垢界隈の人達はどう感じているのだろうか。

ラジオも同じだ。ネット対策垢を持っていない人だって、そのグループの曲を流して欲しくてラジオにリクエストを送っている。ネット対策垢だけの手柄にするのは根拠もないし意味が分からなすぎる。

あとは「そのグループに人気はない」と言う旨を何度も書いていたが、外野の私からみてもそのグループは十分過ぎるほど人気はあると思う。テレビやCM等のグループ活動のみならず個人の演技仕事も絶えず来ている印象がある。CDも握手券等接触特典をつけずに初動で40万枚を安定して売り上げている。どこが「人気がない」のだろうか。それは「もっと上を目指していきたい」と言う謙遜ではなく、ただの卑下だ。ファンが自慢の自担を卑下してどうする。そんなに自担が誇れないのだろうか?そんなに自担が恥ずかしいのだろうか?

 

MTVリクエストについて。ブログ主は「世界中の180万人以上のチャンネル登録者がー」と言っていたが、精々同接1万人くらいだ。私が見た時は某ジャニーズグループの曲が流れていたが、同接は1000人くらいしか居なかった。ネット対策垢が必死にリクエストを送っているから、どれほどの影響力があるのかと思いきや、その辺のそこそこ人気なYouTuberのYouTube Liveより全然少ない、横アリも埋まらないくらいの人数しか見ていない番組だ。折角それほどの熱意があるなら、その熱意に見合った対価が自担に与えられるやり方をもう少し模索しても良いように思う。百歩譲って本人達が「その番組で流してほしい」と言っていたのなら、精々リクエスト頑張って、とも思うが、本人達が何も言っていないのに送っているのは、オタクの自分勝手なエゴのぶつかり合いのように見えてしまう。自分達のエゴのリクエストなのに、流れたら自担に感謝を強要するのは、流石にジャイアンもひっくり返る傲慢さだろう。

リクエストを送る熱意を否定するつもりは微塵もないが、切実な意見として、MTVリクエストツイートは検索の邪魔だ。これだけは言わせて欲しい。これはビルボード対策ツイートにも言えることだが、その曲についての他の人の意見や感想などをTwitterで検索したい時に、曲名やアーティスト名だけが羅列された何も内容のないリクエストや対策ツイートが列挙されるのは中々に萎える。ジャニーズがそれなりに好きな私でも萎えるのだから、何となくその曲に興味を持ってくれた非オタやライト層が見たらどう思うか?よく考えて欲しい。対策やリクエストを送るのは自由だが、ツイートの仕方など、客観的に自分達がどう見られているかを考えるべきだと思う。

 

あと「ビルボードジャパンの連続1位が途切れちゃう」と必死に対策ツイートしている人もいるが、ジャニーズの連続1位記録は基本的に「オリコン」のウィークリーのランキングだ。ビルボードジャパンとは全く別のランキングで、オリコンのランキングにはツイート数は全く反映されないので、そこは正しい知識をきちんと頭に入れておいてもらいたい。

 

ブログ主は「今日は朝まで対策ツイートをして腱鞘炎になった」と言っていた。でも、メンバーにお願いされたわけでもないのに、自分で勝手に目標を立てて自分で勝手に取り組んでいるだけでは?自業自得だが…それとも悲劇のヒロインみたいに扱われたいのか?承認欲求が満たされていないのか?

そもそも承認欲求を満たすために自担を利用するのはいかがなものか。ブログ主は自覚がないようだが、(例のブログのみならず他のブログでも)無意識のうちに自担を見下しているし、自担に自分たちに対する感謝をやたら強制しているように感じた。他の方のブログで例のブログについて「わたしたちのおかげで、とオタクが言い出したら終わりだ」と言っていたが、至極その通りだと思う。「わたしたちのおかげで」と言う言葉はもう「自担が好き」なのではなく「自担のために何か一生懸命やってあげている自分が好き」になってしまったことを表しているのだから。アイドル側が言う「ファンの皆さんのおかげで」とは全く意味が異なる。

 

ネット対策垢に走っている人の中には、ネット対策に勤しんで腱鞘炎になることが至上の応援の仕方だと勘違いしている人もいるかもしれないので、どうせ腱鞘炎になるならもっと有意義な(???)腱鞘炎になる方法を提示しよう。折角燃え盛るほどの熱意があるのだから、その熱意をより大きく出来る手段を選ぶに越したことはない。「聞いてねえよ」と言うヤジが飛んできそうだが、ここはあくまで私のブログなので私の意見として好きに書かせてもらうし、「ネット対策が至上」と勘違いしていないのであれば、読み飛ばしてもらって構わない。

それは、自分が享受したコンテンツの制作側に葉書を書くことだ。ここでの制作側は、テレビ局、ラジオ局、雑誌の出版社、レーベル等。聞いた話ではあるが、利用者からの「葉書」は、制作側にかなり大きな影響を与えるそうだ。ツイート数やトレンドも話題になることもあるが、結局は制作側に直接届けられた意見は大きな力を持つらしい。また、その意見もメールより葉書の方が遥かに大きな影響力を持つそうだ。下手したらメール100通以上の威力らしい。グラビアアイドルの方は雑誌のアンケートはがき次第で自分の次の仕事が決まるから、ファンにたびたびアンケートはがきの投函を呼び掛けている。おそらく、100通も葉書が来れば間違いなくその雑誌はいつかまた自担を掲載してくれる。はがきは1つのメディアにつき1通で十分であるため、徹夜で何百ツイートもする労力と比べれば効率はかなりいいと言えよう。

さらに腱鞘炎にすらならない効率のいい応援の方法もある。それは、お金を払うことだ。「いや、当たり前だろ」と思う方もいるだろうが、これはあくまで「ネット対策垢の応援こそが至上」と勘違いしてしまっている人に伝えたい。CD、DVD、Blu-ray、雑誌、コンサートや舞台のチケットやグッズ、公演配信、ジャニーズショップやアイランドストアの写真。公式のコンテンツであれば何でもいい。時給1000円で5時間もアルバイトすればアルバム1枚買える金額を稼げる。アルバイトが出来ない人でも、お小遣いやお年玉をやりくりすればシングル1枚、ジャニーズショップの写真1枚買えるお金の捻出はそこまで難しくないはずだ。お小遣いがない人も、誕生日やクリスマスのプレゼントにおねだりする手もある。何百ものツイートより、1000円のシングル1枚買うことの方が公式への訴求力は断然大きい。

勿論SNSの影響が強くなった今、Twitterのトレンドが話題になる場面も出てきた。それに加勢したい、トレンド入りをきっかけに知って欲しいと言う気持ちもわかる。でも、どんなに腱鞘炎になりながら何百回何千回とツイートをしても、結局金には勝てない。何故なら、ジャニーズのアイドル事業は"ビジネス"だから。儲かってなんぼだから。スマートフォンゲームは課金が少ないとサービス終了するように、コンテンツが長続きするための手段は最終的に「お金」に辿り着くのだ。あるジャニーズグループが「CDの売上がライブの制作費に使われる」と言っていた。つまり、CDが売れるほど大きな会場を取ることが出来、豪華なライブを作ることが出来る。また、最近ジャニーズのファンになった人はあまり分からないかもしれないが、ジャニーズ事務所はその辺売上に結構シビアだ。CDが売れないとライブをさせてくれない。次のCDを作ってくれない。そうやって音楽活動から静かにフェードアウトしたジャニーズアイドルを何組も見た。

 

ネット対策垢をしている人の中にはきちんとコンテンツにお金を払って応援しながら、他の人の迷惑にならないようなネット対策をしている人もいると思う。金をより多く積んだ人が偉いとも思わない。ただ、たまたま声が大きすぎた「応援」と言う大義名分で承認欲求を満たされたい人が書いた血の気の多いブログに煽られて思考停止状態でうっかり自分の本当の気持ちに反してネット対策垢を作ってしまった人、ネット対策こそが応援の最上級でそれ以外の応援の仕方は全部ダメだと洗脳された人が一人でも減って、自分の頭で考えながら自分の応援の仕方を貫ける世界になって欲しい。

 

では。

 

【追伸】ブログ主がネット対策垢の方で例のブログをあげたことを謝罪していたが、私が確認した時点ではそのブログが削除・非公開されていなかった。ブログ記事が公開されている以上、誤解する人が増える可能性があること、謝罪後に結局開き直っていたことから、今更ながら当記事の更新を決めた。また、ブログ主は「悔しさや怒りに任せて書いてしまった」と言っていたが、それが他のファンを全否定して良い理由にはならないし、負の感情がオタ活の原動力となってしまった時点で、私ならオタ活から距離を取ると思う。