終わらないで Fantasy

どんな宝石より 心奪われたんだ

演劇に全く詳しくないしがないジャニオタが神山智洋くん目当てで舞台「オセロー」を2回観に行った件。

どうも。

 

9月、新橋演舞場まで「オセロー」を観に行った。目当てはジャニーズWESTの神山くんである。あ、先ずは出演者、スタッフの皆さん、約3週間お疲れ様でした(今更感が凄いが)。稽古期間を入れるともっともっと長くなりますね。あんなにハードな舞台を休演日なしでやり通したことが凄い…。

 

2回分のチケットが取れたのだが、観に行くまで少し私は不安だった。それは自分が演劇に疎すぎることであった。シェイクスピアの有名な悲劇と言うことだが、話の内容すらも知らなかった。あらすじを検索して読んでみたものの、登場人物のカタカナの多さや、時代背景の知識不足(理系)で、読んでいてちんぷんかんぷんになってしまった。果たして自分が観に行って内容を理解できるのだろうか。また、初日公演後にTwitterで公演時間の情報が流れてきたのだが、1回の公演時間、2回の幕間を含めてなんと3時間45分。目を疑った。今までそんなに長丁場な舞台を観たことがない。そもそも幕間がある舞台を観たこともない。そもそも東京グローブ座の舞台しか観たことがない。あまりの敷居の高さに不安と言うより最早恐れ始めた。

 

しかしそれは杞憂に終わった。1回目の観劇、時間を忘れるほどに、そして神山くんが出ていることすらも忘れるほどに、物語に夢中になってしまった。内容は自分が思っていたほど複雑とは感じなかった(Wikipediaによると、シェイクスピアの悲劇の中で一番平明な構造らしい)。そして、話の内容を大方飲み込んだ状態で観劇した2回目は、2階席だったのもあり、1回目では飲み込みきれなかった人物の相関や話の伏線を理解したり、双眼鏡を持参して、時々出演者さんの細かい表情や仕草、メイクなどをじっくり観た。(こういう時に席が事前に分かってると見方を計画できるから便利だわぁ…と言うデジチケへの嘆き(小声))

 

ざっくり内容を他サイト(Wikipedia)から引用すると、

ヴェニスの軍人でムーア人であるオセローは、デズデモーナと愛し合い、デズデモーナの父ブラバンショーの反対を押し切って駆け落ちする。オセローを嫌っている旗手イアーゴーは、自分をさしおいて昇進した同輩キャシオーがデズデモーナと密通していると、オセローに讒言する。嘘の真実味を増すために、イアーゴーは、オセローがデズデモーナに送ったハンカチを盗み、キャシオーの部屋に置く。

イアーゴーの作り事を信じてしまったオセローは嫉妬に苦しみ怒り、イアーゴーにキャシオーを殺すように命じ、自らはデズデモーナを殺してしまう。だが、イアーゴーの妻のエミーリアは、ハンカチを盗んだのは夫であることを告白し、イアーゴーはエミーリアを刺し殺して逃げる。イアーゴーは捕らえられるが、オセローはデズデモーナに口づけをしながら自殺をする。

と、文字で説明するとこんな感じ。

 

私が2回観劇して感じた登場人物の特徴や役者さんに対する感想は、

 

○オセロー(中村芝翫さん)

ムーア人の将軍、のちにサイプラス島総督。部下のキャシオーとイアーゴーをめちゃくちゃ信頼している。芝翫さん、兎に角存在感、オーラが凄い。声の厚みも桁違い。登場すると舞台上の雰囲気がガラッと変わる。引き締まる。逆に歌舞伎だとどの様になるのか凄く気になった。カーテンコールの時に、隣で硬い表情で立ってた神山くんの手を取って「表情が硬いよ!ガッツポーズ!」みたいにさせて下さったの嬉しかったし微笑ましかったです、ありがとうございます。


○デスデモーナ(檀れいさん)

オセローの妻。清く正しく美しく、主人に忠実で貞淑なその様はまさに天使の擬人化檀れいさん…47歳とは思えないくらい美し過ぎて…真っ白なドレス姿もそうだし、頭の先からつま先までの仕草、声の周波数まで、どこから見ても文句無しのお姫様だった。普通に周りで神山くん目当てで来ていたであろう隣の席の人も双眼鏡で檀れいさんを見てたもん。私も見た。眩しかった。あの…本当に金麦の方ですか…!?(そこ) 元宝塚娘役トップスター、恐るべし…。


○キャシオー(石黒英雄さん)

オセローの副官。オセローとデスデモーナの結婚の仲介?もしていた。めっちゃ良い人でめっちゃ酒に弱い、故にイアーゴーの策にはまって振り回される。双眼鏡で神山くんを観たときにたまたま隣にいたので見てみたら「うおぉイケメン!!!」ってなった(語彙) 個人的にはごくせん第3シリーズ見てたから生で見られてとても感慨深かった。ってかJUMPとWESTに手をつけている今一番見直したいドラマNo. 1だわ。話逸れた。兎に角ザ・イケメン!でカッコよかったです。語彙が乏しくてすみません…。


ビアンカ(河合宥季さん)

キャシオーの愛人。それほど身分は高くなさそう。衣装とか話し方とか、他の登場人物とは明らかに違うから、少ない出番ながらに観客に強烈なインパクトを残したよね…ビアンカ…。ああ言うポジションの役、好きです。


○イアーゴー(神山くん)

オセローの旗手。自分に身分が与えられなかったことと妻を寝取られた噂を耳にしたことでオセローを死ぬほど憎んでいる。自分の悪事を実行するために、オセローの信頼を得るためだけに、良い奴を演じている。兎に角性格と考えることが片っ端から悪過ぎる!!!神山くん、よくやったよあんた!!!(誰目線)(すみません) 正直セリフ量は主役のオセローを凌ぐくらい。翼くんのダウンで突然回ってきた名作の名悪役の代役、只でさえプレッシャーもあった中で、公演期間中にタッキー&翼が解散して翼くんが事務所を去ってしまったこともかなり応えたと思う。私が1回目に行ったのが、その知らせから一夜明けた日だったから、本当に心配したけど、そんな心配を忘れさせてくれるくらいの熱演だった。1回目観に行った時のカーテンコールの表情は固かったのに、2回目の時はめちゃくちゃ笑顔で手を振ってくれたのは西畑くんが見学に来てくれて嬉しかったからかな? かわいいね。可愛いで思い出したけど、極悪人イアーゴーさん、走り方だけはシュタタタタタタタって効果音つけたくなる感じで可愛かったよ(小声) 

悪役ってやっぱりどうしても似合う人と似合わない人が居ると思ってて。例えば、私の個人の意見だけど、小瀧くんとか、嵐の相葉くんとかはここまでの悪役を演るのは想像がつかない(神楽坂コンビだね)。でも、神山くんは悪役、超絶似合ってた。いい意味で、本当にハマってた。大きな武器だと思う。神山くんは演技力もあるからもっと活躍の場が広がって欲しいとWESTにハマってから感じていたけど、これを機に舞台やドラマ、映画のオファーがどんどん来て欲しいと本気で思った。関係者さん、見てましたか。神山智洋です。


○エミーリア(前田亜季さん)

イアーゴーの妻兼デスデモーナの侍女。目的も知らず夫(イアーゴー)に利用された挙句自分のやったことを全部バラして夫に殺されると言う中々に可哀想な妻。結果的に自分の行いがお仕えするデスデモーナの死に繋がってしまったことも本当に可哀想。「この世の全てが手に入るとしても、夫を裏切るなんてありえない」とあまりにも心が綺麗すぎるデスデモーナに対して、「この世の全てが手に入るなら、もしかしたら夫を裏切るかもしれない」と人間味があるエミーリアのキャラクターがとても好きだった。前田亜季さんは聞いたことあると思ったら元てれび戦士の方だった、やっぱり。斗真くんと同時期に出ていらしたよね。斗真くんが見学に来た時、前田さんにも挨拶したのかな、なんて天てれファンは思った(天てれ大好き)。


○ロダリーゴー(池田純矢さん)

イアーゴーの友人(同期?)。惚れていたデスデモーナは他の男(オセロー)に取られるし、最初から最後まで友人(イアーゴー)に利用されまくった挙句友人に殺される、この物語で最も可哀想な人。主要キャストの中で最初に殺されちゃうし。ロダリーゴーはもう可哀想以外の言葉が見つからないわ…。来世で報われてくれ。池田さん、実は存じ上げていなくて、調べたら、重岡くんと同い年の92年組で、ジュノンのコンテストで準グランプリ取ってて俳優だけでなく声優・脚本家・演出家もやってて、すでに妻子がいて、ルービックキューブ40秒で6面揃えられて、趣味は裁判傍聴で…と色々と情報が渋滞してた。あと横顔がとても綺麗。

 

(認識間違いがあったら優しく教えてください)

 

私は古典的な演劇には全く詳しくない。そんな私が率直に物語の内容で主に疑問に思った点は、

①オセローは何故そんなにイアーゴーを信頼しているのか?

②何故エミーリアがオセローに寝取られたと言う噂が回っていて、それがイアーゴーの耳に届いたのか?

③何故あれほどに信頼されているイアーゴーは身分を与えられなかったのか?

多分上記の内容については劇中で触れられてはいなかったはずである。「設定だから」と言われてしまったらそれまでなのだが、純粋に気になった。①は、まだエミーリアが寝取られたと言う噂が流れる前、まだイアーゴーも身分が与えられるような立場ではなかった頃にイアーゴーがすごく頑張っていた、或いは、噂が流れた後に自分の悪事を成功させるためだけに信頼を得られるような言動を積み重ねた、と考えた。あそこまで心底信頼されてるくらいだから相当努力が必要よね…。②は、オセローやエミーリアが浮気性なのか劇中では把握できないから、本当に分からない。何があったの?って登場人物に聞きたいし、真偽が気になる。まあこれが嘘であって、それをイアーゴーが知ってたら多分劇中の出来事は起こらないんだけどね…(身もふたもない)。③は、イアーゴー以上にキャシオーの方が実績があって信頼されてた…と考えた。結果的にキャシオーもかなり巻き添えを食らってたからね…。

 

以上がざっとオセローの感想である。私の知識不足ゆえに頓珍漢なことを言ってしまってるかもしれない。何か間違ったことを記してしまっていたらそっとコメントかTwitter(@mariko_meteor)で教えて頂きたい。大役を全うした神山くんにスタンディングオベーション

 

では。