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【ネタバレあり】舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」を観てきた件。

どうも。

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桐山くん主演舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」を観てきた。色々考えさせられたというか、色んな感想を持ったのでひとまずブログに記そうと思う。ちなみに私は演劇には疎いただのジャニオタなので、そういう人の感想だということを頭の片隅に置いといてください。

 

とりあえず最初に舞台のあらすじを(公式サイトより引用)。

戦争が終わって5年。港を擁する工場街ヴェローナ
工場から出る黒い煙と煤に覆われた鉛色の街。その街の空気をさらに不穏にしているのは、顔を合わせる度に揉め事を起こす2つの愚連隊“モンタギュー”と“キャピレット”だった。

“モンタギュー”の元メンバーで、今は更正してカストリ屋台で働く奥手でまじめな青年ロミオ(桐山くん)。ロミオの親友で、喧嘩っ早くいつも問題を起こす張本人のマキューシオ(元木聖也さん)と、正反対に聡明で理知的なべンヴォーリオ(橋本淳さん)。3人はそれぞれに、今の時代や自分の境遇に悩みや閉塞感を感じていた。そんな日々の憂さ晴らしに3人が出かけたダンスホールで、田舎から出てきたばかりのジュリエット(柄本時生さん)に出会い、ロミオは人生で初めての恋に落ちる。しかしジュリエットはなんと、敵対する“キャピレット”のリーダー・ティボルト(高橋努さん)の妹だったのだ…!
そんなことはお構いなしに燃え上がる2人の恋。ロミオは白頭山東洋治療所の店主で父親のような存在のローレンス(段田安則さん)に相談するが…。
2人を取り巻く様々な人物と共に、街は大乱闘に巻き込まれていく…。

 

という感じ。劇を見ていておおよそのあらすじとか人物相関はつかめたのだが、何にせカタカナに弱いもので、登場人物名や組織名などが全然覚えられなかった。

ヴェローナはカタカナだけど関西の港町という設定。モンタギューとキャピレットは街のヤンキー集団で、ロミオがいる方がモンタギュー、ヤクザと結託してる方がキャピレット。

 

登場人物を簡単に説明すると、まずはモンタギューが、

ロミオ(桐山くん)…元モンタギュー。今は戦いには参加せず屋台を営んで金を稼ぐ。吃音故に人とコミュニケーションを取るのが苦手。

マキューシオ(元木聖也さん)…ロミオの親友①。モンタギューで、喧嘩っ早くてお調子者。

ベンヴォーリオ(橋本淳さん)…ロミオの親友②。モンタギューで、理性的な知性派。

3人は身寄りがないという境遇が似ていて昔からずっと一緒にいる。マキューシオとベンヴォーリオは働かずにロミオの稼いだ金で生活している。

ローレンス(段田安則さん)…町医者。ロミオ達の父親的存在。

 

続いてキャピレット。

ティボルト(高橋努さん)…キャピレットのリーダー。ヤクザと手を組む。戦争で左脚を失い義足を身につけている。

ジュリエット(柄本時生さん)…ティボルトの妹。人生をやり直そうと田舎町からヴェローナにやってくる。

ソフィア(八嶋智人さん)…ティボルトの恋人。ジュリエットからは姉のように慕われている。

ロベルト(岡田義徳さん)…ヤクザの一員。喋り方のクセが強い。戦争で左腕を失う。体が不自由という点でティボルトと意気投合し、キャピレットと手を組む。

 

続いて警察。

カラス(福田転球さん)…警部補。発言に「あれ」が多い。テキトーにことを片付けがちだが…。

スズメ(みのすけさん)…巡査。カラスの子分的存在。チャリに乗っている。

以上が主要キャスト。基本的にこの登場人物の間で話が進んでいく。

 

これを踏まえた上であらすじにはない物語を追記する(以下ネタバレあり!)(1回しか見ておらず今後も観劇予定はないので一部記憶違いがあったらすみません)

ロミオがジュリエットに惚れたことを確かめにマキューシオとベンヴォーリオはロミオの元へ向かおうとするが、その途中でキャピレットの面々の集まりに遭遇する。盗み聴きしていたところをティボルトに見つかって言い合いになり、マキューシオとティボルトが決闘の約束をこぎつけてしまう。このことをベンヴォーリオはロミオに伝えに行く。ベンヴォーリオから話を聞いたロミオはマキューシオとティボルトの決闘を止めに行くが、ロミオの願いも虚しくマキューシオはティボルトに刺殺されてしまう。その直後、ロミオはティボルトのナイフを拾うと、ティボルトが襲ってきた拍子にうっかり刺殺してしまう。(ここで1幕終了)

ロミオは一目散にジュリエットの家に逃げ、2人で一夜を明かす。ロミオは変装してローレンスの元へ行く。そこでロミオはベンヴォーリオと再会するが、ベンヴォーリオはロミオがマキューシオの死んだ夜にジュリエットと一緒にいたことを聞くと逆上し、ロミオと縁を切る。ロミオはそのままローレンスの説得でヴェローナを離れる。一方のジュリエットは兄のティボルトが死んだことにより、ティボルトがヤクザから借りていた多額の借金を肩代わりすることになってしまう。ソフィアに助けを求めるが、ジュリエットがロミオを愛していることを知ると怒り狂い、ソフィアもジュリエットを勘当してしまう。ジュリエットはローレンスの元へ行き助けを求めると、ローレンスは「仮死状態になる薬を飲んで仮死状態になる→周りには死んだと伝え、ロミオには真実を伝えて迎えに来させる→2人でヴェローナを離れる」という手段を提案し、ジュリエットに仮死状態になる薬を渡す。2人の話を盗み聴きしていたベンヴォーリオはローレンスの鞄から少量で死に至る毒薬を盗む。そうとは知らずにローレンスはベンヴォーリオに「ジュリエットは仮死状態になっている」旨の手紙を書かせて持たせた。ローレンスの指示通りジュリエットは薬を飲み、仮死状態になり、偽の葬儀の準備が始まる。ベンヴォーリオはロミオの元へ行き、手紙の内容ではなく「ジュリエットは死んだ」と告げる。悲しみのあまり「ジュリエットがいないなら自分は死ぬ」と言ったロミオに、ベンヴォーリオは盗んだ毒薬を手渡す。そのままヴェローナに戻ったロミオは仮死状態のジュリエットを見て死んだと勘違いし、そのまま毒薬を飲んで自死する。その直後に仮死状態から醒めたジュリエットは隣で冷たくなったロミオを見て自害する。結局モンタギューとキャピレットの闘争は収まらず、大量の犠牲者が出る。天国ではティボルトやマキューシオに祝われながらロミオとジュリエットの結婚式が行われた。

 

以上が物語の結末である。シェイクスピア原作ほど終始暗い、という感じではないが、原作の話の流れを周到しているため、最後はバッドエンドである。この作品は登場人物一人一人が闇を抱えており、今までそれはギリギリの平衡状態を保っていたが、ロミオとジュリエットの禁断の愛によってそのバランスが崩れ、ヴェローナ全体が崩壊してしまうという内容だった。

ベンヴォーリオが警察にロミオの無実を訴えたことで、ベンヴォーリオが警察に囚われるシーンがあるのだが、そこでローレンスの過去も明らかになる。その過去があるからこそ身寄りのないロミオ達の父親的存在になっているのだろうし、ロミオがティボルト殺害容疑で追われている際も逃げる手助けをしたのだろう。

ベンヴォーリオが必死に訴えているにもかかわらず聞く耳を持とうともしないカラス。普段は割とテキトーに「はいはい一件落着」みたいにしていたのに、「殺人犯に酌量の余地はない」と頑なに自分の正義を振り翳す姿は恐怖すら感じた。

ティボルトはこの作品の時間軸の前ではどうやらヤクザとつるむような青年ではなかったようで、徴兵後に性格が豹変したのをソフィアが物凄く嘆いている。というのも、ティボルトは徴兵された行き先の南の島で酷いという言葉では表し切れないほど酷い目に遭い、性格が歪んでしまった。戦争が終わっても、体の傷は治っても、人々の心の傷は消えない。戦争の惨さと残酷さ、戦争を二度と繰り返してはいけないことを作中で伝えたいことの一つだと感じた。

最終的に2人を死に追いやったのは間違いなくベンヴォーリオである。ベンヴォーリオがあの時手紙を素直に渡していれば結末は大きく変わっていただろう。私は1度しか観なかったのでそこまで察することができなかったのだが、どうやらベンヴォーリオはロミオのことが好きらしく、ロミオがジュリエットを愛すれば愛するほどベンヴォーリオの嫉妬心が大きくなっていってしまった。観ている時は「いや恋人といるくらいでそんなに怒るか…?」と思ったのだが、恋愛感情の縺れが生じていたのなら無理もない。

仮死状態のジュリエットを目の前にしたロミオは、誰にも祝福されなかった愛を自分で祝福するのだが、その中で「国が違っても、男と男でも、女と女でも、愛は祝福されるべき」みたいなセリフがあって、今日本で外国人への差別をなくしたり、同性愛を合法化しようとする動きが出てる中で、「どんな愛でも認められなければならない」というのがこの舞台の本質なのかなと感じた。

ベンヴォーリオは結局最後まで死なない数少ない登場人物なんだけど、戦争も終わり、恐らくモンタギューとキャピレットの争いが終わったであろう世界は果たして幸せなのだろうか…ってちょっと気になってしまった。

 

この作品では部分部分にコミカルなシーンもある。終盤に2人で重なり合いながら息絶えるロミオとジュリエットをローレンスとソフィアが発見するシーンで、ローレンスが「とにかく墓穴に葬ろう」とソフィアに提案するのだが、1人目のジュリエットを墓穴に放り込んで、ロミオも葬るぞってなったときにソフィアが「この人(ロミオ)結構大きいわよ!?!?!?」って叫んだ時がこの日で一番ウケてた(笑)大笑いを通り越して拍手が起きてた(笑)桐山くん、きっと死ぬ演技しながら「なんでこれが一番ウケるねん」って思ったよね、ごめん。だって大きいんだもん(おい)。ロミオとジュリエットを布に包んで引きずって投げるんだけど、いい感じにソフィアとローレンスの投げ方が雑だったな…。このシーンは上の方の席で見た方が絶対面白いやつ(引きずってる様子がよく見えるから)。今作のハイライトは間違いなく八嶋ソフィア智人さんでした、おめでとうございます。

 

めちゃくちゃ個人的な楽しみだったんだけど、私「魔法戦隊マジレンジャー」をがっつりリアルタイムで見てたから小津魁(マジレッド)役だった橋本淳さんを見るの超楽しみだった。マジレンジャーのEDとか踊れるもん。小1の自分に言いたい、15年後に魁くんに会えるよ〜って。ただ翼くん(マジイエロー)推しだったけど(おい) 「怪盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー」の高尾ノエル(ルパンエックス兼パトレンエックス)役だった元木聖也さんもめちゃくちゃ楽しみだった。ルパパトは元モー娘。工藤遥ちゃんが出てたからね。元木さんの話もよくタイムラインに流れてきてたんで。蓋を開けたら2人が幼馴染みの設定だったからめちゃくちゃ高まったよね!!!!なんなら観劇後に橋本さんがドラマ「これは経費で落ちません!」の冷酷な専務役だったと知ってさらに高まったよね!!!!!橋本さん、きりしげ制覇してた!!!!!乗り越しラブストーリー!!!!!(???) というか元木さんのアクロバットが凄すぎた。結構な高さから台宙ひねりしてたよ??

 

そういえば、今回シアターコクーンに行くのが初めてだったのだが、同じ建物の中にGUCCIだのスワロフスキーだの格式高い店が軒を連ねていて歩くだけで緊張した(そこ) キャパは800くらいなので思ったよりこじんまり。ジャニーズ御用達のグローブ座よりちょっと広くて、赤坂ACTシアター日生劇場よりは狭いくらい。席は1階、中段席、2階席の3段階。今回2階のほぼ最後列だったのだが、視力1.0あれば普通によく見える。細かい表情とか意識して見るつもりがなければ双眼鏡もいらないくらいだった。女子トイレは1階は沢山個室があるけど2階は驚くほど少ないので、幕間は2階席でも1階のトイレに行くのをお勧めします(そこ)(ちなみに私は2階のトイレに並んでたら2幕までにトイレに行けませんでした)。 渋谷駅から現場に行くのが少クラ観覧みたいで少し懐かしかった。

 

思ったことブワァーーーーーーしてしまったから色々話がとっ散らかってしまったが、この舞台の感想はザッと以上である。原作版「ロミオとジュリエット」を知ってる人も実はよく知らない人も、ちょっと笑えて、でも考えさせられることも多い作品となっている。まだチケットが取れる公演もあると思うので、興味のある方は是非行って欲しい。